大地主=裕福の時代はもう終わっている!?
不動産を持っていて、相続について考えているあなたに知っておいて欲しいことがあります。
それは、
「不動産をたくさん持っていれば良い。子供に相続させれば良い、という時代は終わっている」
ということです。
いまや、たくさん土地を持っている人ほど「自分の不動産を処理すること」「価値あるものだけを残すこと」を考えなくてはなりません。
「先祖代々相続してきた土地を、そっくりそのまま家族に残す」だけでは、家族を苦しめてしまう危険性さえあるのです。
少し前まで、多くの不動産を持っていることは財力の象徴でした。地主、大地主なんてことばもあります。
しかし現代では、現実に多くの土地を持っていることで損をしている人がたくさんいるのです。
不動産は「持っていて得をする不動産(収益性が高い、時間が経つと価値があがる)」と「持っているだけで損をする不動産(収益性がなく、固定資産税がかかる)」にわけられます。
そして、時間が経過しても地価が上がるわけではない土地、収益席の低い土地をたくさん持っている人ほど、「代々相続してきた土地を守るために現金を使って固定資産税を納税し、相続のときには家族に残せる現金がない」という相続を起こしがちなのです。
持っていて活用できるわけではなく、かといって手放してしまうのは悪い気がする。こういう考えがあるので、「とりあえずそのまま相続させよう」とするわけですね。
あなたが不動産を残す立場であれ、不動産を相続する立場であれ、これからの節税や納税をお得にやっていくためには、「不動産の扱い方の基本」を知っておくことが重要です。
不動産をたくさん持っている人のほうが、節税しやすく、効果も大きい
「現金を1億円持っている人」と「不動産を1億円ぶん持っている人」を比べたとき、より多くの節税対策を取ることができるのは、一体どちらだと思いますか?
答えは、「不動産を持っている人」のほうです。
不動産はすぐにお金に変えたり、好きなように相続人に分配するのが難しい資産です。それだけに、さまざまな節税の特例や、節税方法が用意されています。
- 「不動産鑑定士」などの専門家に頼んで土地を調べてもらって使いづらいポイントを見つけ、評価額を安くしてしまう
- 土地を評価額よりも安く売ることで、本来の評価額より安い「時価」で相続する
- 広大地評価を適用して、土地の価値を大幅に減額してしまう
土地は、持っていると莫大な相続税が発生しやすい資産ですが、そのぶん節税対策を万全にしたときの効果も大きいという一面も持っています。
数億円以上の資産を持っている人が不動産の節税対策をして、相続税を1億円も節税できた、なんてケースも実際にあるくらいです。
不動産をつかった節税対策の大切さが、わかりますよね。
不動産は、ときに納税の手段にもなる!
不動産の所有には、メリットもデメリットもあります。
デメリットは、固定資産税がかかること、収益性がない場合でも相続税がかかりやすく、処分をするにも時間がかかることです。
メリットは、活用すれば多額の財産を家族に残すことが可能であり、土地によっては収益性が高いので収入が増えること、節税対策がいろいろあることです。
ついでに、「不動産は納税の手段にもなる」ということも知っておいてもらいましょう。
相続税の納税方法は、現金での一括払いが基本ですよね。
土地があって現金がないときは、ひとまず「土地を売って現金をつくる」という方法を取るわけです。
ですが、条件はちょっと厳しいものの、「不動産を現金のかわりに納税する」ことも可能なのです。物納という方法です。
不動産には、さまざまな使い道があります。
「土地ばかりあって相続税が払えない!」なんて場合も、慌てずに対処すれば、案外なんとかできるもの。お得に納税するのも、節税対策です。
あなた持っている不動産を、適切に処理してくれる専門家を選ぼう
節税の対策とは、結局のところ「現金を減らす」「不動産の評価額を減らす」方法です。
収益性の低い不動産を処分する。相続しやすいように資産の組み換えをする。土地に建物を建てて評価額の減額と、価値のアップをはかる。
あなたやあなたの家族にとって、持っている不動産をどうするのが一番良いのかはそのときどきで異なります。
例え収益性が低く、持っているだけで損をする土地であっても、「幼いころに遊んだ思い出がある」「両親や祖父母の思い出の土地である」なんて場合、単純に数字で割りきって対処するわけにはいきませんよね。
土地をつかった節税や納税は手続きも大変です。
心情的な面や損得までひっくるめて相談できる相続の専門家を見つけて、話をしてみるのが解決への近道なのです。
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