重要!遺産相続の専門家を自分で選ぶ力を養う

相続の専門家選びを間違える=おいしくないラーメン屋さんに入ること

「遺産相続について相談したいけど、誰に相談すれば良いの?」

と悩んでいるあなたのために、今回は「相続の専門家はどうやって選べば良いのか」をお伝えします。

遺産相続では、判断力や知識に優れている人であっても、専門家選びに失敗してしまうケースが少なくありません。

「専門家に任せたから節税できると思ったのに、ぜんぜん節税できなかった!」

なんて事態を避けるためには、「相続の専門家を自分で選ぶ力」が必要なのです。

例えば、お腹が空いてラーメンを食べに行くとしましょう。

「専門家に相談したのに失敗した、良い相談相手を見つけられなかった」というのは、「醤油ラーメンを食べたいときに、塩ラーメンの専門店に入り、しかもそのお店のラーメンがおいしくなかった」という状況と同じです。

  • 塩ラーメンではなく、醤油ラーメンのお店に入る(相談内容に合った解決策を提示してくれる専門家を選ぶ)
  • 好みの味で、なおかつおいしいお店を選ぶ(専門家のなかでも、相性の良い人、信頼できる人、実力のある人を選ぶ)

というステップを踏まなければ、「おいしい醤油ラーメンを食べて満腹になる」=「節税をうまくやり遂げて、お得に相続する」という目標は達成できないのです。

相続の専門家にはどんな職業があるのか知っておこう!

相続の専門家はたくさんいます。ざっと紹介していくと、

  • 税理士

相続に関する諸手続きや節税をする人。

  • 行政書士、司法書士

税務署や役所に出すような、公的な書類をつくる人。

  • 相続コーディネーター

相続に関する相談や調整をしてくれる人。

  • 弁護士

相続における法的なトラブルの解決を手伝ってくれる人。

  • 不動産鑑定士

不動産の実態を調査してくれる人。

  • 土地家屋調査士

土地や家屋の調査をして評価額を出してくれる人。

  • 公認会計士

税理士と同じく、税金の問題を片付ける人。ただし大きな企業向け。

などなど、いろいろです。

簡単な説明ですが、できることにかなりの違いがあるのがわかりますよね。

例えば、「遺産を見て、どういう節税をすれば良いか教えてほしい」という相談を「不動産鑑定士」にしても、「うちでできるのは不動産の鑑定だけなので・・・」と終わってしまうわけです。

あなたなら、どの職業の人に遺産相続の相談をしますか?

税理士、弁護士、公認会計士や相続コーディネーターが有力ですよね。

ただ、「遺産相続の悩みを相談したい」「節税して欲しい」なら、税理士を選ぶのがおすすめです。

結局誰に頼めば良いの?信頼できる専門家の選び方

おすすめの職業は、「税理士」です。それも、「相続を専門的にやっていて実務経験があり、あなたが信頼できる税理士」に頼みましょう。

どうしてかというと、「相続専門の税理士が、最も柔軟に対応できるから」です。

公認会計士は主に大企業の経理を担当することが多いので、そもそも相続を専門的にやっている可能性が低いです。

相続コーディネーターは、確かに相談するには良いのですが、信頼できない相手に当たるリスクがあります。

また、コーディネーターから税理士へ、と結局ただの仕事の仲介になってしまうケースもあり、最初から信頼できる税理士を見つけたほうが手っ取り早いです。

弁護士は法律問題を解決するプロであって、節税対策は専門範囲外。

行政書士や司法書士も、書類づくりが本分なのでちょっと頼りない。鑑定士関係は、税理士などに相談をしたうえで仕事をお願いするところなので、相続の相談相手には向いていません。

その点、

  • 節税や相続トラブルに関する相談ができて
  • 具体的な解決策まで提示可能で
  • 節税対策の書類づくりや手続き、申告まで任せられる

のが、税理士というわけです。

ただし、税理士なら誰でも良いわけではないので、注意しましょう。

相続の専門家を「なんとなく」で選んではいけない!

「相続のことを誰に相談すれば良いかわからないから、なんとなく調べて良さそうな人にお願いする」

「うちの会社の顧問税理士だから、付き合いも長いし任せておいて問題ないだろう」

という選び方は、失敗につながる第一歩です。

税金は種類が多く、税理士にも専門分野というものがあります

所得税の扱いが得意な人に相続税の相談をしても、あまり役立たない可能性のほうが高いです。相続を専門分野にしていて、実務経験がある税理士を選ぶのが重要です。

そのうえで実際に会って話をし、「この人なら信頼できる」と思った人を見つけましょう。

相続の相談をするときは「インターネットで相続に関する実務経験をきちんと提示している人」を選ぶと良いでしょう。

「相続に強いです!」という人より、「相続における○○という問題処理が得意」「○○件の解決実績がある」など、より具体的にあなたの悩みを解決できそうな人を探すのがポイントです。

相性の良い税理士、信頼できる税理士を探すには時間がかかります。

まだ相続が起きてないという人も、いまのうちに良い専門家を探してみてはいかがでしょう。